エコキュートの耐用年数と寿命を延ばすコツ

エコキュートの耐用年数と寿命を延ばすコツ


2021.09.29

お風呂を沸かしたり、台所で温かい水を出したりするために欠かせないのがエコキュートです。
従来、お湯を沸かすためにはガスを使うのが一般的でしたが、エコキュートは電気を用いるため、維持費を抑えられ実用性が高いでしょう。
 
そこで今回は、需要の高いエコキュートの耐用年数や長持ちさせるコツを紹介します。
新居に引っ越す方や、エコキュートを新しく買った方は、ぜひ参考にしてください。
 

エコキュートの寿命

エコキュートは、外気を取り込み水の温度を上げるヒートポンプユニットと、温水を貯蓄する貯湯タンクで構成されています。
それぞれの耐用年数を見ていきましょう。

ヒートポンプユニット

ヒートポンプユニットでは、熱交換器から取り入れた外気の熱を冷媒が吸収します。
熱を得た冷媒は圧縮機において圧縮されることでさらに高温となり、水に熱を伝えてお湯を沸かすという仕組みです。
 
このようにヒートポンプユニットは、お湯を沸かすために欠かせない重要な役割を担います。
長く使い続けると電子部品が故障しやすくなり、平均寿命は5~15年と短いです。
そのため、貯湯タンクよりも早いスパンで交換することになるかもしれません。

貯湯タンク

貯湯タンクは温水を保管することに加え、水温を調節したり、温水を循環させたりします。
そのため、給湯熱交換器や給湯ポンプ、調節弁や電子機器など構成部品は様々です。
 
貯湯タンクの平均寿命は10~15年程度が目安でしょう。

エコキュートのメーカー別の保証期間

各メーカーによって本体、ヒートポンプ、貯湯タンクの保証期間が異なってきます。

エコキュートのメーカ別の保証期間をまとめました。

メーカー 本体 ヒートポンプ 貯湯タンク
ダイキン 1年 3年 5年(缶体)
コロナ 2年 1年 2年
三菱 2年 2年 5年(缶体)
東芝 5年 5年 5年
パナソニック 1年 3年 5年(缶体)
日立 1年 3年 5年(缶体)

 

また、下記ではメーカー別の延長期間と料金をまとめました。

メーカー 年数 料金
ダイキン 10年 30,800円
コロナ

5年

8年

10年

11,880円

25,520円

31,130円

三菱

5年

8年

10年

11,800円

25,562円

31,220円

東芝

8年

10年

17,000円

24,000円

パナソニック  5年

8年

10年

11,524円

25,666円

29,700円

日立

7年

10年

20,950円

28,381円

 

引用元:各メーカの保証期間と料金

https://www.daikinaircon.com/sumai/encho_hosyo/index.html?p=ha

https://www.corona.co.jp/cat/

https://www.mitsubishielectric.co.jp/smart-denka/warranty/

https://mizuho-jyusetu.com/mj/wp-content/themes/mizuho_housing/pdf/toshiba.pdf

https://sumai.panasonic.jp/anshin/products/detail/3

 

エコキュートの買い替え・交換のサイン

ここでは、エコキュートの故障が疑われるときの症状を解説します。
当てはまるものがある場合は、エコキュートの交換サインの可能性が高いため、買い替えを検討しましょう。

関連記事>>エコキュートの交換・取替にかかる費用や時間

エラー表示が出る

エコキュートのリモコンにエラー表示が出る場合は、何らかの不具合が発生しているケースが多いです。
エラー内容は取扱説明書などを参照して確認し、正しい対処法をとってください。
 
また、使用年数が10年以上経過し、エラー表示が頻繁に見られることもあるかもしれません。
その場合は都度修理を依頼するのではなく、本体の交換を検討することをおすすめします。
専門業者に修理を依頼するよりも新たに購入をしたほうが、結果的に安く済むことも考えられるからです。

関連記事>>エコキュートの修理代と修理にかかる時間

リモコンの調子が悪い

リモコンを使っても正しく作動しなかったり、作動に時間がかかったりする場合は、リモコンかエコキュート本体の不具合と考えられるでしょう。リモコンの埃汚れを取ったり、電池を交換したりして、再度動作確認をしてください。

お湯が出にくい・お風呂のお湯が溜まらない

蛇口からお湯が出にくかったり、お風呂のお湯がなかなか溜まらなかったりするケースは、エコキュートでよく見られます。
 
この場合は、お湯を使い切ってしまった「湯切れ」も考えられるため、再度お湯を沸き上げてみてください。
また、エコキュートの電源をつけ直すことで、正常に動き始めることもあります。
 
何度行っても調子が悪い場合は、エコキュートのヒートポンプユニットなどが故障し、お湯を作り出せない状態かもしれません。

水が出ない

お湯だけでなく水すら出てこないケースでは、水栓自体の不具合も想定されます。
止水栓が閉まっていたり、工事をしていたりする影響で断水している場合もあるでしょう。
また、気温が低い時期には凍結も考えられます。

関連記事>>エコキュートが凍結してお湯が出ない時の原因と対処法・予防法

お湯が止まらない

お風呂のお湯張りでお湯が止まらない場合は、設定水位を誤っていることもあるためチェックしましょう。
また、お風呂の排水口・循環口にアカや石鹸カス・入浴剤が溜まっているかもしれません。
 
正しい水位設定であることを確認し、お風呂を掃除しても直らない時は、水位センサーの不具合や部品の故障と思われます。

お湯がぬるい

シャワーのお湯がぬるく感じる際は、一度設定温度を確かめましょう。
正常温度にもかかわらずお湯の温度が上がらない場合は、水温を調節する混合水栓が故障しているかもしれません。
 
また、シャワー以外にも台所や浴槽内のお湯の温度も安定しないケースでは、エコキュート本体の故障が疑われます。

関連記事>>エコキュートのお湯がぬるいと感じた場合の対処法

水が漏れる

エコキュートのヒートポンプユニットや貯湯タンクから水漏れが見られる場合は、機械内部や配管の劣化・破損の恐れがあります。
また、パッキンや弁などが緩くなり水漏れするケースも考えられるでしょう。
機械内部での水漏れで冷媒回路が故障してしまうと、修理に高額な費用がかかるため要注意です。
 
また、ヒートポンプユニットや貯湯タンクからポタポタと水が垂れていることがありますが、これは問題ありません。
エコキュートからは結露水が、貯湯タンクからは炊き上げ時に膨張した水が出るシステムとなっており、故障ではないため安心してください。

関連記事>>エコキュートのポンプから水漏れする原因と対処法

 

漏電遮断機が誤作動する

漏電遮断機は、万が一漏電を感知したときにエコキュートの電源を自動で落とします。
感電や火災を防ぐために欠かせない安全装置です。
 
通常時には作動しませんが、もしも誤作動で反応してしまう時には遮断機本体のエラーや不具合が考えられます。
大事な時に必要な役割を果たすためにも、異変を感じたらすぐに対処しましょう。

異音がする

お湯を出すときに異音がする場合、エコキュートを含む何らかの部品の不具合の可能性があります。
そのまま放置しておかずに音の出どころを突き止め、必要な対処をしましょう。
 

エコキュートの寿命が短くなる原因

エコキュートの寿命

 

エコキュートに関するトラブル例を見てきましたが、そのような問題が発生する原因は何でしょうか。一つずつ見ていきましょう。

入浴剤の使用

お風呂に入る際は、リラックス効果が期待できる入浴剤を使う人も多いと思います。
ただし機種によっては、一部の入浴剤の使用がエコキュートの耐用年数を縮めてしまうかもしれません。
例えば、濁りやとろみのある入浴剤・固形物を含む入浴剤・一部の化学物質を含む入浴剤などは、追い焚きや保温時に配管を詰まらせたり、金属部品にダメージを与えたりする恐れがあります。
 
機種によって使用を禁じている入浴剤があるため、取扱説明書をよく確認しましょう。

関連記事>>エコキュートで入浴剤を使う時の注意点はコチラ

 

汚れ詰まり

入浴剤だけでなく、洗い落とし切れていない石鹸やシャンプーなどのアカ、埃やチリなどもエコキュートの運転効率を悪化させます。

水質のミスマッチ

エコキュートを使用する地域の水質は、エコキュートの寿命を左右します。
井戸水や地下水、温泉水などの特殊な水質は、カルシウムなどの固形成分が含まれているため、内部機器の詰まりを引き起こし、故障を招くケースが多いです。
 
一般的に、メーカー側もこのような性質を持つ水の利用を推奨しておらず、故障の際にも無償修理・保証を提供していません。
 
ただし、井戸水や地下水を利用できるエコキュートも一部存在します。

設置場所のミスマッチ

通常のエコキュートは、あくまで通常の気候・環境下での利用を想定して作られています。
そのため、寒冷地や沿岸部など気候が特殊な地域では、環境にあった専用のエコキュートの利用が求められるでしょう。
 
また、エコキュートのヒートポンプは外気を取り入れることで水温を上げています。
そのため、風通しが悪く空気が循環しにくい環境では、本来の運転効率を発揮できないかもしれません。

振動や衝撃

物がぶつかったり、移動させたりした時の振動や衝撃によって、エコキュートを破損させてしまう恐れもあります。
そのため設置場所の選択や管理を的確に行い、無理な移動を避けるなどの意識が必要です。
 

エコキュートの寿命を延ばすコツ

エコキュートの故障原因を確認したところで、実際に耐用年数を少しでも延ばすコツを見ていきます。

環境に適した機種を選ぶ

エコキュートの耐用年数は、使用環境に大きく左右されることが分かりました。
水質や気候などを考慮し、使用地域に適した機種を選ぶことで、余計なトラブルを防げます。

入浴剤を慎重に選ぶ

入浴剤の使用自体は、悪いことではありません。
ただし、入浴剤を選ぶ際には含有成分や特質に注意することが必要です。

こまめな管理・手入れを心がける

浴槽の循環口の汚れは蓄積する前に、こまめに掃除しましょう。
また、外に設置したエコキュートの周りは虫やほこり、ゴミなどの汚れが溜まりやすいです。
雪が降った際なども、機械に注意しながら早めに除雪することで故障を未然に防げるでしょう。

定期的な点検・クリーニングをする

定期的な点検を年に数回行うことで、不具合や違和感の見落としを防げます。
 
エコキュートの排水口から水が漏れていないかのチェックや、エコキュート内を一定圧力に保つ「逃し弁」のお手入れをしましょう。また、漏電遮断機の作動テストも忘れずに行ってください。
 
自分では難しいと感じる際は、プロの点検やクリーニングを依頼するのもおすすめです。

関連記事>>エコキュートのメンテナンス(点検)の必要性と方法

ポンプ・タンクの水抜きをする

エコキュートのヒートポンプユニットや貯湯タンク内には、水道水の不純物などの頑固な汚れが蓄積しやすいです。年に数回、定期的に水抜き作業を行うことで、ポンプやタンク内を清潔に保てます。

関連記事>>エコキュートの水抜きの方法と寿命がのびる理由

長期留守中は電源を切る

長期間留守にしてお湯を使わない場合は、エコキュートの電源を切ると機械への負担が減らせます。
ただし、冬場は凍結のリスクもあるため、電源を切らない方が良いでしょう。

周辺に障害物を置かない

エコキュート周辺に障害物があると、ヒートポンプユニット内に外気を取り込みにくくなり、運転効率が悪くなります。
また、障害物が倒れたりぶつかったりすることで、エコキュート本体を傷つけてしまうかもしれません。
 
エコキュート周辺にはできる限り物を置かず、十分なスペースを確保しましょう。

 

エコキュートのメンテナンスの必要性と方法

こちらの記事では、エコキュートのメンテナンス必要性や頻度、方法について紹介しております。
エコキュートのメンテナンスをしたほうがよいと聞いたことがあるけれど「どこをメンテナンスするべきか知らない」、「掃除のやり方が分からない」という方もいらっしゃるでしょう。
エコキュートのメンテナンスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

エコキュートのメンテナンスの必要性と方法
 

正しく使うことで長く安心して利用できるエコキュート

今回は、エコキュートの平均的な耐用年数や交換のタイミング、長持ちさせるコツを紹介しました。
実用的で需要のあるエコキュートは、繊細で行き届いた管理が必要であることがお分かりいただけたと思います。
正しい使い方やメンテナンスを意識して、長期間安全にエコキュートを利用しましょう。
 

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