電気温水器の寿命年数(耐用年数)は何年?
2022.02.15
電気温水器の寿命は何年か、気になる方も多いのではないでしょうか。
今や生活必需品となった電気温水器。
電気のみでお湯を沸かせて安全性が高く、人気です。
本記事では、電気温水器の寿命年数(耐用年数)をはじめ、寿命を迎えた電気温水器に見られる故障の症状、交換方法を紹介します。
故障と見誤りやすい症状についても解説しますので、古い電気温水器をお持ちの方はぜひ最後までご覧ください。
電気温水器の寿命年数
電気温水器は、給湯器の中でも寿命が長い機器だといわれています。
一般家庭用の電気温水器の寿命は約10~15年です。
設置から10年を超えると故障が起きやすくなり、15年を超えると、異常がなくても交換をすすめられます。
電気温水器は故障前に交換した方がよいとされています。
とくに集合住宅の場合、電気温水器の故障により水漏れが発生すると、近隣の住民にも迷惑をかけてしまうためです。
ご近所トラブルに発展させないためにも、10年を超えて使用している電気温水器は交換を検討しましょう。
ただし、この寿命年数は平均的な数値であり、電気温水器の使用頻度や設置環境によってはもっと早い年数で寿命を迎える場合もあります。
しっかりと定期点検を行っていれば、20年以上安全に使える電気温水器もあります。
また、10~15年の寿命年数は、電気温水器の本体の寿命年数です。
電気温水器の中には消耗しやすい逃がし弁やゴムパッキンなどがあり、定期的に点検・交換しなければ、本体にも悪影響を及ぼします。
定期点検は3年に1回程度が目安といわれています。設置から10年以上経っている電気温水器をお使いの場合は、一度専門の業者に見てもらった方がよいかもしれません。
電気温水器は寿命年数をオーバーしても使える?
結論からいうと、寿命年数(耐用年数)を超えた電気温水器も、壊れていなければ使用可能です。
しかし、設置から10年が経過した電気温水器は故障しやすくなっています。
突然使えなくなるおそれもあるため、注意は必要です。
また、設置から15年ほど経過すると、電気温水器自体が不調になるおそれもあります。
お湯は出るものの、出が悪かったり、温度にムラがあったりと、故障とまではいえない症状が見られるようになるでしょう。
電気温水器は毎日使用するものです。
壊れてもすぐに修理ができるとは限りません。
生活に支障を来たさないためにも、寿命を迎えた電気温水器は早めの交換を検討しましょう。
関連記事>>電気温水器の交換や買い替え費用相場と業者の選び方とは?
電気温水器の寿命による故障
電気温水器が寿命を迎えると、さまざまな症状があらわれます。
電気温水器の故障により症状が起きている場合は、速やかに業者に連絡して来てもらいましょう。
ただし、中には修理の必要のない症状もあるため、正しく原因を把握することが大切です。
電気温水器の故障の症状
電気温水器が寿命を迎え、故障してしまった場合、下記のような症状が起こります。
もし思い当たる症状がある場合は、すぐに業者を呼びましょう。
- 水もお湯も出ない
- お湯の温度が低い
- 貯湯タンクから水漏れしている
- エラー表示が続く
- お湯に黒い異物が混ざっている
では、ひとつずつ、症状の詳細と原因を見ていきましょう。
水もお湯も出ない
水もお湯も出なくなってしまった場合は、下記の原因が考えられます。
- 電気温水器本体の故障
- 給湯管のつまり
いずれの症状も専門業者による修理・交換が必要です。
お湯の温度が低い
電気温水器から供給されるお湯の温度が設定温度よりも低い場合は、下記の原因が考えられます。
- ブレーカーの誤作動
- タイムスイッチの故障
- 電気系統の不具合
稀に、電気温水器の電源がOFFになっている場合もあります。
電源を入れ直して、設定した温度のお湯が出るか確認しましょう。
ブレーカーやタイムスイッチ、電気系統の不具合が原因の場合は、ご自身で対処すると感電の恐れがあり、大変危険です。
必ず専門業者に修理・交換を依頼してください。
貯湯タンクから水漏れしている
貯湯タンクの下が濡れている場合は、水漏れが考えられます。
貯湯タンクの水漏れの原因は下記の2つが主です。
- 貯湯タンクの劣化・腐食
- 給水管の劣化・腐食
年数と共に、貯湯タンクや給水管は劣化します。
とくに貯湯タンクは常にお湯が溜まっている部分のため、腐食も起こりやすいです。
劣化した貯湯タンクや給水管は交換が必要です。
水漏れは常に水が出続けている状態のため、放置すると高額な水道料金を請求されてしまいます。
なるべく速やかに業者に交換を依頼しましょう。
エラー表示が続く
電気給湯器の画面に頻繁にエラーが表示される場合は、下記の2つの原因が考えられます。
- 電気温水器本体の故障
- 電気系統の不具合
お湯が出ない、お湯の温度が低いなど、他の症状を併発している場合は、電気温水器本体の故障の可能性が高まります。
一方、他に異常が見当たらないにもかかわらず、エラーが表示される場合は、電気系統の不具合の可能性があります。
エラー表示が頻発する場合は、専門の業者に来てもらい、原因を特定しましょう。
お湯に黒い異物が混ざっている
電気温水器から浴槽にお湯をはったときなどに、黒い異物が混ざっている場合があります。
黒い異物がお湯に混ざる原因は、下記の2つです。
- 電気温水器の部品の一部
- 風呂配管内の汚れやサビ
寿命を迎えた電気温水器の内部には、ゴム製の部品もあります。
ゴム製の部品が劣化すると、表面が剥がれ落ち、黒い異物となってお湯に混ざるのです。
設置からの経過年数によっては、ゴム製の部品だけでなく、電気温水器自体の交換を検討した方がよいでしょう。
その他、お風呂へ続く配管の内部に溜まった皮脂や洗剤、入浴剤、サビなどの汚れが黒い異物として出てくる場合もあります。
ジャバなど市販の風呂配管用洗剤を使って、配管内を掃除すると改善することがあります。
原因がご自身で特定できない場合は、症状を悪化させるおそれもあるため、専門業者に点検をお願いしましょう。
関連記事>>電気温水器の修理の費用相場と業者の選び方
電気温水器の故障と間違いやすい現象
続いて、電気温水器の故障と間違えやすい現象について説明します。
下記のような現象が起きている場合、放置していても直るケースやご自身で対処できるケースがほとんどです。
- お湯切れ
- 凍結
- 断水
- 止水栓が閉まっている
- 停電
なぜ業者を呼ぶ必要がないのか、理由も併せてひとつずつ詳しく解説します。
お湯切れ
貯湯タンク内のお湯を使い切ってしまうと、「お湯切れ」と呼ばれる状態になります。
いつも以上にお湯を使っていないか確認しましょう。
時間は少々かかりますが、電気温水器でお湯を沸かし直せば問題なく使えるようになります。
凍結
冬の寒い日に、水道管や電気温水器の配管が凍結すると、水もお湯も出なくなってしまいます。
すぐにお湯を使いたい場合は、凍った配管にタオルを巻き、ぬるま湯をかけて溶かしましょう。
溶けた後は再び凍らないよう、乾いたタオルで水滴をしっかり拭き取ってください。
凍結は日が昇って気温が上がると同時に、自然に直ります。
放置しておいても構わない症状のひとつです。
断水
お住まいの地域全体で断水が起きている場合、水もお湯も出なくなります。
ご近所で同様に水が出ない症状が発生していないか、確認しましょう。
計画的断水であれば、事前にお知らせが届きます。
しかし、地震による水道管破裂など、急に断水する場合もあります。
大きな地震が起きた後に水が出なくなった場合は、ニュースなどをチェックし、近くの水道管に問題が起きていないかチェックしてください。
止水栓が閉まっている
水道の修理中や引渡し前の住宅では、止水栓が閉まっている場合があります。
止水栓が閉まっていると、当然水もお湯も出なくなり、電気温水器にも給水されません。
止水栓が閉まっている場合は、マイナスドライバーで開きましょう。
開き過ぎると供給される水量が多くなり、水道代がかさんでしまうため、気をつけてください。
停電
電気温水器でお湯を沸かしている最中に停電が起きると、お湯が沸かせなくなります。
停電の際にお湯が出なくなったり、湯温が低かったりした場合は、電気温水器で十分にお湯を沸かせなかった可能性があります。
一方、貯湯タンク内にお湯が十分に貯まっていれば、停電中でも使えます。
電気温水器の寿命が来る前に交換を
電気温水器を寿命ギリギリまで使いたいとお思いの方も多いかもしれません。
しかし、電気温水器は、できるだけ故障する前に交換しましょう!
設置から10年以上経過した電気温水器の多くは、ある日突然壊れてしまいます。
電気温水器が故障してしまうと当然、お湯が使えなくなります。
お風呂やシャワーに入れないだけでなく、日々の洗い物や洗濯も冷たい水でしなければなりません。
とても不便ですよね。
電気温水器の故障で水漏れが起きると、高額な水道料金が請求されることも……。
また、マンションやアパートなどの集合住宅で水漏れが起きると、近隣の部屋の住民に被害が及ぶおそれもあります。
電気温水器は10年を目途に、交換を検討しましょう!
電気温水器の交換はDIYでできるのか
結論から申し上げますと、電気温水器の交換をご自身でするのはおすすめできません。
DIYが流行っている昨今、自分で交換したいと思う方も多いかもしれませんが、大きなリスクをともないます。
電気温水器の内部には電子機器が入っています。
電気温水器の電気配線工事を行うためには、第二種電気工事士の国家資格を有していなければなりません。
十分な知識がないままに電気配線を触ると、感電するおそれもあるため注意しましょう。
また、配管工事には給水装置工事主任技術者の国家資格が必要です。
電気温水器の交換は、高い専門性を有する国家資格者のみができる作業なのです。
どうしてもご自身で交換を行いたい場合は、資格を取ったり、本体のみ設置を行って、配管・電気配線は業者に任せたり、といった方法が考えられますが、どちらも現実的ではないでしょう。
関連記事>>電気温水器をDIYで交換・取り付けできるのか
電気温水器の交換の費用相場
電気温水器の交換費用の相場を紹介します。
まずは、タイプ別の電気温水器本体価格の相場と、交換の際の工賃の相場をご覧ください。
- 電気温水器(給湯専用タイプ)本体価格の相場:70,000~100,000円程度
- 電気温水器(オートタイプ)本体価格の相場:120,000~180,000円程度
- 電気温水器(フルオートタイプ)本体価格の相場:130,000~200,000円程度
- 交換費用の相場:80,000~120,000円程度
電気温水器の本体価格は、機能の充実度と比例します。
ライフスタイルに合わせてタイプを選びましょう。容量は同居人数やお湯の使用頻度から選んでください。
電気温水器からエコキュートへの交換も、ぜひご検討ください。
エコキュートは電気温水器の3分の1の電気料金で同量のお湯を沸かせます。
エコキュートの本体価格は電気温水器よりも高いため、初期費用はかさみますが、長い目で見ればお得です。
交換の際に、基礎工事や配管工事、その他追加工事が必要となった場合は、さらに工賃がかかります。
一度修理業者に電気温水器や周辺の状態を確認してもらい、見積もりを出してもらいましょう。
複数の業者で見積もりを取って、比較するのも大切です。
高すぎず、安すぎず、予算に見合った価格帯で、信頼できる業者を選びましょう。
アフターサービスや保証内容が充実している業者を選ぶと、交換後も安心して使えますよ!
関連記事>>電気温水器の交換や買い替え費用相場と業者の選び方とは?
電気温水器は10年を目安に交換しよう
いかがでしたでしょうか。
電気温水器の寿命は、10~15年といわれています。
機種や使用頻度、設置環境によって多少変動はありますが、設置から10年を超えたら交換を視野に入れましょう。
電気温水器が寿命を迎えると、さまざまな症状が起こります。
突然お湯が出なくなったり、お湯は出るものの温度が低かったりと、生活に支障を来たしてしまいます。故障する前に電気温水器を交換するのが大切です。
無資格の方が電気温水器の交換をするのは大変危険です。
命にかかわる事故につながるおそれがあるだけでなく、違法です。
電気温水器の交換は、必ず専門の業者に依頼しましょう。
電気温水器の交換を検討している方は、ぜひ環境にも家計にもやさしいエコキュートもご検討ください!
エラー解決隊では、エコキュート、電気温水器、給湯器の修理・交換を承っております。
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