エコキュートのうるさい騒音の原因と3つの対処法
2021.10.21
エコキュートはお湯を作る際に欠かせない存在ですが、作動させると多少なりとも動作音が発生します。
エコキュートを使っている人の中には、騒音が気になってしまい集中できないという方も少なくないでしょう。
今回は、エコキュートによる騒音の原因や起こりうるトラブル、騒音をなるべく小さくする方法などを詳しく紹介ししていきます。
エコキュートから出る騒音をなるべく軽減させたいという方は、ぜひご一読ください。
エコキュートの動作音が騒音になる原因
エコキュートから聞こえる「ゴオオオオ…」という音。
このような音は、実はエコキュートが稼働する音ではなく、室外機のような見た目をしている「ヒートポンプユニット」のファンの音が原因となっています。
このヒートポンプユニットを稼働させると大気中の熱を集めて、その熱を変換することでお湯を沸かすことができます。
ヒートポンプユニットはエコキュート独自のものになっているので、取り外すことはできません。
また、エコキュートによる騒音の大きさはおおよそ50dB程であり、これは一般的な住宅街であれば特に問題ないレベルの大きさとなっています。
音の大きさに問題はないのに、なぜ騒音が気になったりトラブルになったりするかというと、エコキュートの騒音に「低周波音」が含まれているからです。
通常、エコキュートの低周波音は人の耳には聞こえない音となっています。
しかし、耳で聞こえなくても体内にその音が伝わることで強いストレスを感じることや、集中力が切れてしまうなどの影響がでることもあります。
エコキュートからの騒音で引き起こされる3つのトラブル
エコキュートの騒音によって生じてしまうトラブルはさまざまですが、ここでは代表的な3つのトラブルを紹介します。
不眠症・睡眠不足になる
エコキュートの騒音が引き起こすトラブルの中でも、特に有名なトラブルが不眠症や睡眠不足といった症状です。
エコキュートから発生する低周波音は人にストレスを与え、中々寝付けなかったり、夜中に起きてしまい睡眠不足になるといった症状が現れることがあります。
また、エコキュートを長期間使っていると、経年劣化によりヒートポンプユニットから「ガタガタガタ…」といった大きな音がすることもあります。
エコキュートはメンテナンスをしながら使用していても劣化していくので、経年劣化に伴って騒音がする場合は、専門業者に依頼して修正・交換をするほうがよいでしょう。
ちなみに音の大きさはスマホの騒音計アプリなどで簡単に計測することができるので、音が気になる場合は一度チェックしてみることをおすすめします。
家が振動する
古い木造建築の家などにエコキュートを設置すると、家全体が小さく振動するような感覚を覚えることがあります。
エコキュートから発生する低周波音はおおよそ12.5Hz程ですが、木造建築の家の固有振動数は4~8Hz程といわれています。
そのため、振動数と近いと、設置している家や近隣の家が共振を起こすことがあります。
地震のようなグラグラとした大きな揺れではありませんが、常に家の中で小さな揺れを感じてしまうのでストレスを感じることがあります。
近隣・隣人トラブルに発展する
エコキュートによる騒音トラブルは家庭内だけではなく、近隣住民とのトラブルになる可能性もあります。
エコキュートの音や振動によるトラブルやクレームもありますが、他にもさまざまな要因で近隣住民とのトラブルになります。
例えば、エコキュートから発生する風が近隣住民の家にあたることで寒いと感じさせたり、エコキュートが影になって、草木に太陽があたらないといったトラブル例があります。
仮に大きなトラブルに発展した場合、ストレスに対する慰謝料や治療費を請求されたりする可能性もあるので注意しましょう。
エコキュートによる騒音が原因で近隣住民から苦情がきた場合は、対応策を話し合い早急に解決できるようにすることをおすすめします。
エコキュートから出る騒音をなるべく軽減する3つの方法
エコキュートは仕様上、動作音を全くなくすことはできません。
しかし、なるべく騒音を小さくすることでストレスを軽減して、トラブルに発展しないようにすることはできます。
ここからは、エコキュートの騒音をなるべく小さくするのに効果的な方法を3つ紹介します。
防音グッズ使う
エコキュートの騒音は、ホームセンターや百均などに販売されている防音グッズを使うことで、小さく抑えられます。
エコキュートは振動を抑えることで騒音を改善させることが可能なため、市販されている防音シートや防振ゴムの活用が有効的です。
騒音が気になる場合はまずは防音グッズを使ってみましょう。
また、上記のグッズよりも少しコストや工数はかかりますが、防音壁・防音パネルを設置するのも効果的です。
設置している場所を変える
エコキュートの設置している場所を変えることで、騒音を抑えることができる場合もあります。
エコキュートを、隣家の近くや自宅の寝室近くにすると騒音によりトラブルが起きやすくなるので、なるべく人や家と距離が離れている場所に設置するのが良いでしょう。
また、足場が不安定な場所にエコキュートを設置すると振動が抑えられず音が大きくなることもあります。
設置する前に、地面がどのような状態になっているのかも確認しておくようにしましょう。
メンテナンスを行う
エコキュートのメンテナンス・洗浄を行うことで、騒音を小さく抑えられることもあります。
エコキュートは水道水を使う給湯器ですが、水道水に含まれた不純物が配管や浴槽のフィルターに詰まることで故障や不具合が生じることがあります。
エコキュートの稼働に負荷がかかっている環境であると、稼働に多くのエネルギーが必要になるため、発生する音が大きくなることもあるので小まめなメンテナンスがおすすめです。
定期的に掃除ができない場合は、最低半年に1度エコキュートの貯湯タンクの水抜きだけや、水拭きやハンディタイプの掃除機で埃を取り除くだけでも変わってきます。
エコキュートと電気温水器の違い
こちらの記事では、エコキュートと電気温水器のどちらを導入するかお悩みの方向けに、エコキュートと電気温水器の違いを仕組みや機能、かかる電気代などを解説します。
エコキュートは電気でお湯を沸かすことができる給湯器ですが、同じような性能をもつ「電気温水器」という電化製品があることをご存じでしょうか。
お湯の沸かし方が似ているという特徴をもっていることから混同されがちですが、実は仕組みや機能、かかる電気代などに大きな違いがあります。
エコキュートと電気温水器の違いについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
エコキュートの騒音は対策が可能
いかがだったでしょうか?
エコキュートから発生する音自体はそこまで大きくありませんが、同時に発生する低周波が人体に良くない影響を与えることがお分かり頂けたかと思います。
エコキュートの音を完全に止めることはできないので、時にはその騒音が近隣・隣人トラブルに発展することもあります。
不必要なトラブルを回避して気持ち良くエコキュートを使用するためにも、エコキュートの騒音を軽減させる努力をしましょう。
方法としては、防音グッズや設置場所の移動・定期的なメンテナンスが効果的です。
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