エコキュートの水圧は弱い?シャワーの水圧を強くする方法

エコキュートの水圧は弱い?シャワーの水圧を強くする方法


2021.10.21

ガス給湯器からエコキュートに変えてみたら、以前よりシャワーの水圧が弱くなったと感じる方は多いのではないでしょうか?
シャワーの水圧が弱くなったことにより、ストレスを感じることもあると思います。

そこで今回は、エコキュートの水圧が物足りないと感じる方に向けて、エコキュートの水圧が弱い原因や水圧を強くしたいときの対処法を解説します。

エコキュートはシャワーの水圧が弱い?

実際、エコキュートのシャワーの水圧はガス給湯器などと比べると弱いです。
特にガス給湯器からエコキュートに交換された場合などには水圧が物足りないと感じることがあるでしょう。

ただ、弱いと感じる程度には個人差があり、実際はそこまで気にするほどではないという声も多くあります。
エコキュートは年々改良されており、現在ではガス給湯器の水圧と比べてもさほど差はありません。
また、水圧に物足りなさを感じる方向けに、水圧が強めな商品も販売されています。

水圧が弱くなる原因

エコキュートの水圧がガス給湯器と比べて弱くなる大きな原因は、エコキュートの構造にあります。

エコキュートは、沸かしたお湯を一旦タンク内に溜めて給湯するという仕組みのため、タンクの耐圧に見合った水圧でしかお湯を出すことが出来ません。
水道水の水圧をそのまま出すということができないため、一旦エコキュートで減圧してからシャワーを出すという仕組みです。
エコキュートで減圧される具体的な水圧としては、水道水の約1/3程になります。

一方ガス給湯器は水道直圧方式で給湯されているので、水道水そのままの勢いでシャワーが出てきます。
ガス給湯器と比較してエコキュートの水圧に満足いかないのは、このような構造の違いによるものからになります。

エコキュートのシャワーの水圧は強い方がいい?

シャワーをよく使う方の中には、シャワーの水圧は強い方が気持ちいいと考える方も多いのではないでしょうか?

しかし、実はシャワーの水圧が強いことは必ずしも良いことだけではありません。
人によって、シャワーの水圧が強いことで体に負担がかかることがあるのです。

ここではエコキュートのシャワーの水圧が強いメリットとデメリットを紹介します。

エコキュートのシャワーの水圧を強くするメリット

エコキュートでシャワーの水圧を強めると、洗浄能力が高くなるメリットがあります。
毛穴に詰まった汚れや古い角質は、シャワーの水圧によってしっかりと洗い流すことができます。
あまりに水圧が弱い場合、毛穴の汚れや古い角質が体に残ってしまい、と衛生状態を悪くしたり体臭や抜け毛の原因にもなります。

また、やはりシャワーの水圧が強いほどに心地よいと感じる人は一定数います。
強い水圧のシャワーはマッサージを受けているような感覚を得ることができ、体に圧力がかかると血行が良くなる効果もあります。

エコキュートのシャワーの水圧を強くするデメリット

シャワーの水圧を強くすることで起こりうるデメリットとして、水圧が強いと必要最低限の皮脂まで洗い流してしまうリスクがあることが挙げられます。
確かに皮脂は汚れの原因でもあるため余分な皮脂は洗い流した方がいいとされています。

しかし、皮脂には保湿や乾燥防止をして皮膚を守るという役目もあるため、必要以上に洗い流すとかゆみやフケが発生しやすくなってしまいます。
皮脂は基本的にお湯のみで落ちるといわれており、水圧が強すぎるシャワーを使うと皮脂を落としすぎたり毛穴や肌を傷めたりする原因ともなります。
特に、お子さまや敏感肌の人はシャワーの水圧に注意したほうがいいでしょう。

また、シャワーの水圧を強くすることでは、単純に水を使いすぎて水道代が高くなってしまうこともデメリットです。
ガス給湯器によって出るシャワーの場合、エコキュートに比べて水圧が高くなるため普通に使っていてもエコキュートの約3倍の量が流れていきます。
エコキュートは減圧してお湯を出す仕組みのため、自然と一度に出る水の量が制限されて結果的にランニングコストがよくなります。

シャワーの水圧が強いことで得られるメリットもありますが、上記のように必ずしもメリットばかりではありません。

エコキュートのシャワーの水圧を強くする方法

エコキュートの水圧でも十分入浴は可能ですし、水道も問題なく使えます。
しかし、それでも水圧を強めたい場合には、主に3つの方法がとれます。

ただし、一般的なエコキュートを使うよりもコストがかかる場合もあるので、試す際にはそのことを念頭においておきましょう。
以下に水圧を良化するためにとれる3つの方法を、それぞれ詳しく説明していきます。

エコキュートの給湯温度を高くする

一番手軽にシャワーの水圧を強くする方法としては、エコキュートの給湯温度を高くすることです。

エコキュートは基本的に設定した給湯温度でタンク内のお湯を沸き上げて、水道水と混ぜ合わせることで蛇口やシャワーから出すお湯の温度を調整します。
そのため、給湯温度を高くすることにより混ぜ合わせる水道水の圧力が加わり、結果的にシャワーや蛇口から出てくるお湯の水圧も上がるという仕組みです。

ただし、この方法は水を多く使いすぎることにもつながるので水道代は高くなる傾向にあります。
給湯温度が40℃前後であれば水道水で調整する量も少なくなるため、水圧は若干弱くなりますがコスト的には省エネとなります。

水圧を強くする場合、50~60℃ほどの給湯温度に設定しておけば水圧に変化が見られるといわれています。
出てくるお湯が熱くなりすぎて火傷になる可能性もあるので、温度調整を行う際は慎重に行いましょう。

シャワーヘッドを低水圧用のものに取り替える

エコキュートの水圧を高めるために有効な方法として、シャワーヘッドを低水圧用シャワーヘッドに交換する方法もあります。

低水圧用シャワーヘッドは少ない水量で水圧が強いという特徴を持ったシャワーヘッドです。
ヘッドそのものが通常のものと比べて小さかったり、散水板の穴の数を減らしたりして水圧を強めています。
そのため、強い水圧で髪や皮膚の汚れを細かくきれいに洗い流すことができるのがポイントです。

さらに、シャワーヘッドから出る水量が少ないため水道代やガス代を節約することができるのもポイントです。
種類が豊富で、ヘッドのサイズや散水板の面積や穴の数が異なるので、自分に合ったものを探してみるとよいでしょう。

高圧仕様のエコキュートに買い替える

より水圧の強いエコキュートが欲しい場合、高圧仕様のエコキュートに買い替えることも1つの方法です。

通常のエコキュートは水圧が180KPaと、ガス給湯器などと比較すると1/3のパワーしかありません。
しかし、高圧仕様のエコキュートは300KPa程の水圧があり、通常のタイプと比較すると1.7倍程のパワーがあります。
今までシャワーの水圧に物足りなさを感じていた人にとっては申し分ない水圧になっているでしょう。

高圧仕様のエコキュートは比較的最近になって販売されはじめたため、水圧以外の部分でもさまざまな点が改善されています。
そのため、新しいエコキュートに買い替える場合や10年以上前に購入しているエコキュートを使っている場合は、高圧仕様の製品に変更するのがおすすめです。

高圧仕様のエコキュートは、大手電機メーカーであるパナソニックやダイキン、日立などからも数多く販売されています。
ただし、高圧仕様のエコキュートは、通常のタイプのものと比較すると価格は高い傾向があるので、事前にチェックをしておくとよいでしょう。

エコキュート以外の要因でシャワーが弱くなる理由

ここまでで、元々エコキュートは構造上ガス給湯器などと比較すると水圧が弱めであることを解説していきました。

しかしエコキュートとは関係なく別の外的な要因で水圧が弱くなってしまうことがあります。
考えられる原因が大きく5つあり、ここからはそれぞれの原因を詳しく解説していきます。

水圧の弱い地域に住んでいる

まず考えられる原因の1つとしては、元々水圧の弱い地域に住んでいることです。
水圧の強さは水源地までの距離や高さや周辺の環境などによって左右されます。
そのため、エコキュートを設置している場所が高台にある場合や住宅が密集している地域は水圧が弱くなる傾向がみられます。

特にシャワーのみならず蛇口やトイレなど特定の箇所で水圧が弱い場合は、住んでいる地域の性質によるものであると考えられます。
お住まいの地域の水道局に相談することで改善される場合があるので、気になる場合は近くの水道局に相談してみるとよいでしょう。

シャワーヘッドのつまり

シャワーの水圧だけが弱い場合、シャワーヘッドのフィルターがつまっているのが水圧の弱さの原因になっていることもあります。
シャワーヘッドのフィルターがつまっていると水流が悪くなるため水圧が下がってしまいます。
そのため、フィルターを掃除することで水圧が元に戻る可能性があります。

シャワーヘッドのフィルターを掃除するにはまずシャワーヘッドを緩め、フィルターを取り外します。
次に、取り出したフィルターを歯ブラシなどで掃除し、汚れを除去します。
掃除が終わったらフィルターを基に戻し、シャワーヘッドも戻しましょう。

上記を試しても水圧が改善されない場合は、シャワーヘッド自体が劣化して効率が悪くなっているか他の要因が考えられます。

止水栓が閉まりすぎている

止水栓が閉まりすぎていることも、水圧が弱くなる原因の1つとなります。
止水栓とは、水道管から流れてくる水の圧力をコントロールしている元栓のことです。
通常触れることのない部分ですが、元栓の確認や水道工事で触れられることがあります。

シャワーのみならず蛇口やトイレなど全体的に水圧が弱い場合は、一度止水栓の閉まり具合を確認してみるとよいでしょう。

水漏れしている

水圧がこれまで普通だったものの急に水圧が弱くなった場合は水道管の劣化による水漏れが原因かもしれません。
特に、特定の箇所だけの水圧が弱い場合は水漏れの原因が高いです。
水漏れしている場所が不明瞭な場合、家の蛇口を全て閉め、水道メーターが動いているかを確認してみましょう。

水漏れをしているかは、水道メーターの指針をチェックすることで確認できます。
蛇口が閉まっている状態で、水道メーターにあるパイロットと呼ばれる銀色の部品が動いている場合は、水漏れが起きている可能性が高いです。

水漏れが発覚した際には、すぐに水道修理の業者に依頼して修理してもらうほうがよいでしょう。
また、マンションにお住まいの場合はマンションの管理人や管理会社へ点検の依頼をすることで、修理対応をしてくれることもあります。

マンションの給水設備に不具合がある

マンションなどの集合住宅に住んでいる場合、マンションの給水設備に不具合があることで水圧が弱くなることもあります。

マンションの給水設備が原因の場合は自身で解決することができないため、管理人や管理会社に相談することがおすすめです。
管理人の調査により他の住民の水圧に特に問題がないことが分かった場合は、他の要因で水圧が弱くなっている可能性が高いので水漏れやシャワーヘッドのチェックなどをしてみましょう。

エコキュートでお湯切れさせないための対策方法

こちら記事では、エコキュートのお湯切れの原因やお湯切れを防ぐ3つの予防法をご紹介します。
エコキュートを使っていて、急にお湯が出なくなってしまったということはないでしょうか?
基本的にエコキュートは必要となるお湯を貯めて、蛇口から出す給湯機器ですがお湯切れになってしまうとお湯を出すことが出来ません。
お湯切れにならないように、こちらの記事で予防法を確認しておきましょう。

エコキュートでお湯切れさせないための対策方法

エコキュートのシャワーの水圧は強くできる

いかがでしたでしょうか。

エコキュートのシャワーの水圧が弱い理由は、本体の構造上の問題によるものや、それ以外の外的な要因であることがほとんどです。
水圧を強くするためにはエコキュートの給湯温度設定を高くすることやシャワーヘッドを低圧用に取り替えることなど、さまざまな方法があります。

ただし、シャワーの水圧は必ずしも強ければ強いほど良いというわけでもないので、本当に強くする必要性があるのかを見極める必要があります。

 

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