エコキュートはDIYで交換できるのか
2021.10.20
ガス給湯器からエコキュートに交換する際、業者に依頼すると高い工事費用がかかるのでDIYで交換できるのではと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、エコキュートはそう簡単に交換工事ができるものではありません。
本記事では、エコキュートの交換費用を少しでも抑えたいという方に向けて、DIYでエコキュートの交換ができるのか、また工事費用を少しでも抑えるコツなどを解説していきます
エコキュートの交換はDIYでできる?
結論から申し上げますと、エコキュートは国が指定している資格がないと交換をすることはできません。
エコキュートはDIYのような簡単な工事での交換はできないため、基本的に業者に依頼する必要があります。
エコキュートの交換に資格がいる理由としては、エコキュートの交換工事は電気配線や配管を取り扱う専門的な知識が必要なものとなっているからです。
ガス・水道・電気を扱うため、施工に失敗するとガス漏れや水漏れ、最悪のケースには感電死などのリスクが伴います。
このような理由から、エコキュートの交換工事は有資格者のみができる形となります。
素人がエコキュートの交換でDIYを行う危険性
エコキュートの交換には資格が必要ですが、素人が無理やりDIYで交換する場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
まず、エコキュートは電気工事が発生するので無資格で行った場合には、電気工事法違反として30万円いかの罰金か1年以下の懲役が課せられます。
もともとガスや電気が関わる工事にはリスクがつきもので、場合によっては感電や一酸化炭素中毒、火事などの大きな事故に発展しかねません。
一見簡単そうな工事に見えても、専門知識のない素人が行うと命の危険や法律を犯すことにもつながるので、絶対にDIYで取り付けるのはやめましょう。
エコキュートの工事業者を選ぶうえでの注意点
専門資格を保有していない場合は、業者に依頼して工事をしてもらう必要があります。
しかし、エコキュートの交換工事業者の中には無資格で作業をしている事例も確認されています。
その結果、工事中に作業員がケガをしたというケースや工事をしたのにも関わらずすぐに機器が故障してしまったというケースがありました。
こういったトラブルを確実に回避するため、業者に依頼する際はホームページを確認し、業者が有資格者であるかどうかをしっかりと確認しましょう。
あるいは電話で問い合わせをする場合には、「施工するスタッフは有資格者で間違いないですか?」と一つ確認を取るのも有効的です。
エコキュート交換に必要な資格
エコキュートの交換工事をするために必要な資格は、「第二種電気工事士」「給水装置工事主任技術者」「ガス機器設置スペシャリスト」「液化石油ガス設備士」の4種です。
そのうち、第二種電気工事士と給水装置工事主任技術者は、交換工事を行ううえで必須の資格となります。
ガス機器設置スペシャリストと液化石油ガス設備士はガス給湯器からエコキュートへ取り替える時など、ガス周りの機器を扱う必要性がある場合に必要な資格となります。
第二種電気工事士
第二種電気工事士は、600ボルト以下で受電する一般住宅や店舗などで電気工事を行うために必要な資格です。
ビル、工場、商店、一般住宅などの電気周りの工事は法令により定められた資格を保有していないと工事ができないと決められております。
エコキュートの交換工事は電気が伴う危険な作業となるため、第二種電気工事士の資格は必須です。
給水装置工事主任技術者
給水装置工事事業者とは、給水設備の工事をするために必要な資格です。
エコキュートの交換工事は水道の配管周りの施工作業が伴うため、給水装置工事主任技術者の資格が必要となります。
なお、エコキュートの交換工事に関しては、給水装置工事主任技術者の有資格者が最低1名同伴していれば問題はありません。
ガス機器設置スペシャリスト
ガス機器設置スペシャリストとはガス機器の設置工事をするために必要な資格です。
ガス給湯器からエコキュートへの交換工事ではガス管を扱うため、ガス機器設置スペシャリストの資格が必要となります。
液化石油ガス設備士
液化石油ガス設備士はガスの撤去作業をするために必要となる資格です。
ガス給湯器からエコキュートへの交換工事ではガス給湯器の配管を撤去する必要性があるため、液化石油ガス設備士の資格が必要となります。
エコキュートの交換方法
エコキュートの交換はDIYでできず、資格をもった業者に工事を依頼するほうが安全です。
エコキュートの交換作業は、一般的に半日程で完了するといわれています。
交換作業を円滑に進めてもらうためにも、当日の工事の流れを理解しておきましょう。
以下に、エコキュートの交換工事の流れを大まかにまとめました。
- エコキュートの設置場所を確認
- 既存のエコキュート・給湯器を撤去する
- 新しくエコキュートを設置し配線工事などを行う
エコキュートの設置場所を確認
ガス給湯器や古いエコキュートからの交換を行う際には、新たなエコキュートの設置場所を確認する必要があります。
エコキュートの本体はヒートポンプユニットと貯湯ユニットで構成されますが、貯湯ユニットのタンクのサイズはガス給湯器と比べるとかなり大きなサイズ感となります。
そのため、余裕をもってスペースを確保しなければなりません。
エコキュートを設置しようとしていた人の中には、家の敷地内に十分なスペースがなく導入を断念してしまったという人も。非常にもったいないです。
そのため、設置するスペースに合ったサイズのタンクを選ばなければなりません。
以下に、それぞれのタンクの大きさの目安を表としてまとめました。
サイズ | 幅 | 奥行 | 高さ |
標準タイプ(370) | 630~650mm | 730~750mm | 1,830~1,860mm |
薄型タイプ(370L) | 1,075~1,090mm | 440~460mm | 1,810~1,840mm |
スリムタイプ(300L) | 約600mm | 約610mm | 約1,870mm |
低背タイプ(300L) | 約600mm | 約680mm | 約1,530mm |
コンパクトタイプ(195L) | 約440mm | 約560mm | 約1,890mm |
一般的な標準サイズは、基本的に3人以上の家庭に設置されるものです。
容量の少ないスリムタイプや低背タイプ、コンパクトタイプは、1人暮らしや2人までの世帯であれば問題なく使うことが出来るでしょう。
タンクを選ぶ際の注意点としては、設置時に建物の窓をふさいでしまわないかを事前に確認することです。
既存のエコキュートを撤去
新しいエコキュートを設置するためには、今ある給湯器や古いエコキュートを撤去しなくてはいけません。
手順としては、以下のようになります。
- 貯湯ユニットの水抜き
- 電気配線の取り外し
- 配管の取り外し
- 給湯器本体の撤去
- リモコンの取り外し
給湯器の貯湯ユニットには、お湯や水が貯まっているため空になるまで抜く必要があり最大1時間程度かかります。
電気配線や配管の取り外しには専門知識が必要なため、資格をもった業者に作業してもらうようにしましょう。
給湯器本体の取り外しについては、ヒートポンプユニットと貯湯ユニット両方で130kg程の重さがあるため取り外しや処分には注意が必要です。
エコキュートの交換業者の多くは、古い給湯器を回収して処分してくれるので、そのまま任せてしまってもよいでしょう。
新しいエコキュートを設置
古いエコキュートを取り外したら、あとは新しいエコキュートを設置するのみです。
新しいエコキュートも古い給湯器を撤去した時と同様、電源配線や配管の接続が必要となります。
選んだエコキュートが設置スペースに十分に入るかを確認し、取り付けていきます。
最後に、古いリモコンを取り外し、新しいリモコンに取り替えます。
リモコンはキッチンリモコンと浴室リモコンがあります。
エコキュートの導入にかかる費用を抑えるコツ
エコキュートの交換工事にかかる費用相場は、業者によって工事費は大きく変わってきますがおおよそ約10万円~20万円となります。
場合によっては追加工事が発生して、さらに料金が高くなるケースも。
安くはない金額のため、可能な限り工事費用は抑えたいものですよね。
ここからは、エコキュートの導入にかかる費用を抑える、3つのコツをご紹介します。
エコキュート本体を安く買う
エコキュートの導入でかかる費用の中で、大きな割合を占めているのがエコキュート本体の価格です。
エコキュートの本体価格は主にタイプによって変わってきます。
以下に、エコキュートのタイプごとの本体価格の相場とそれぞれの特徴を表としてまとめました。
タイプ | 本体価格の相場 | 特徴 |
フルオートタイプ | 18~50万円 | 自動でお湯はり・足し湯・保温などを行う |
オートタイプ | 17~30万円 | 保温と追い炊き機能がないが足し湯が可能 |
給湯専用タイプ | 16~36万円 | 蛇口から給湯されたお湯が出るタイプ |
一般的にポピュラーなオートタイプは、価格自体は一番高いですが高機能なエコキュートとなっています。
オートタイプは、お湯はりや足し湯ができますが、保温や追い炊き機能がないためフルオートタイプに比べると若干性能が落ちます。
一番安い給湯専用タイプは、給湯したお湯を蛇口やシャワーから出すというシンプルな仕組みになっています。
一概にどのタイプが良いとはいえませんが、なるべくコストを抑えるのであればオートタイプや給湯専用タイプを選ぶことをおすすめします。
また、メーカーから直接購入するよりもインターネットや家電量販店で購入するほうが安く済みます。
自社施工を行っている業者に依頼する
エコキュートの交換工事を行っている業者の中には、依頼を受けて実際の工事を下請けに任せるケースもあります。
その場合、下請けへの仲介料も含まれた見積書が作成されるため、なるべく自社施工を行っている業者に任せるとよいでしょう。
自社施工を行っている業者の多くはエコキュートの販売も行っているため、工事とセットで割引してもらえることもあります。
自社施工で交換工事を行っているかどうかは、業者のHPや電話で確認することができます。
資格者がいるかどうかなども、その時に一緒に確認すると安心できるでしょう。
また、複数の業者同士で相見積もりを行うことで価格競争を起こし、最初に提示された見積もり金額よりも安くなることも期待できます。
既存配管を利用した工事を行う
古いエコキュートから新しいエコキュートへの交換工事を行う場合、既存の配管をそのまま利用することもできます。
もともとあった配管を利用できるため、工事にかかるコストや買い替えの際の費用を抑えることができます。
ただし、配管が劣化している場合や設置場所を変える際には既存の配管は使えないため、新しく配管工事をする必要があります。
また、ガス給湯器で使っていた配管も利用できることもありますが、エコキュート専用ではないので上手く接続できない可能性も大いにあります。
特に長い間使用した配管は、湯垢などでかなり汚れており劣化しているケースもあるため、安全のためにも新しい配管に入れ替えることをおすすめします。
既存の配管が利用できるかは素人目には判断がつかないため、事前に写真などをとって業者に確認してもらうか、現地調査で来てもらって直に確認してもらうとよいでしょう。
エコキュートの修理代と修理にかかる時間
こちら記事では、エコキュートが故障してしまったという方に向けて、
エコキュートが故障したさいにかかる修理代の相場や、修理にどれくらいの時間がかかるかなどを解説していきます。
お湯を沸かすエコキュートは日常生活に欠かすことができないものです。
そんなエコキュートが故障してしまうとお湯が使えなくなり日常生活に大きな支障が出てしまいます。
万が一の場合を考えて、事前に修理代を修理にかかる時間を把握してみると良いと思います。
エコキュートの交換は基本的にDIYできない
いかがでしたでしょうか?
エコキュートの交換工事には専門資格が必要なため、基本的にDIYはできません。
もし素人が無理に工事を行った場合、法律で罰せられるだけでなく感電や家事などの命の危険を伴う事故に発展しかねません。
エコキュートの交換でDIYをするのは現実的ではありませんが、エコキュートの導入費用をなるべく抑えることは可能です。
何かエコキュートの交換工事で悩みがある場合は、業者に相談することで解決することもあります。
専用の資格をもち、信頼のおける業者にエコキュートの交換工事を任せるようにしましょう。
エラー解決隊では、エコキュートの修理や交換工事などの実績が豊富なため、さまざまなニーズに応えることができます。
その他不具合のご相談にも親身になって対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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